MT-09 TRACERに30カ月乗ったインプレ
バイク仲間からバイク界隈のAdvent Calendarに誘われたので、ついでにブログをはじめてみます。
これはバイク Advent Calendar 2018、7日目の記事です。
MT-09 TRACERに乗るまで
MT-09 TRACERに乗るまで考えたことをまとめておきます。
MT-09 Tracerより前のバイク
MT-09 Tracerに乗る前はHONDAのHornet 250に乗っていました。4気筒の音が最高なんじゃ〜
バイク仲間とツーリングで遠出をするようになったのはHornetを買ってからで、
それまではバイクで高速道路に乗ったこともありませんでした。
高速に乗らないときはいい音を出しながら気持ちよく乗れるバイクだけど、高速ではとにかく疲れる。6速で80km/h時点での回転数が約8,000RPMで、それ以上出そうものなら振動と音、それと風圧で精神がゴリゴリ削られていくドM向けバイクと化す。
ツーリングで高速に乗る頻度、割合が増えたことで現在のバイクライフとHornetの特性が合わないと思い始めていたところ、昔から憧れていたバイク、「HONDA CBR600RR」の生産終了のニュースを聞き、大型に乗り換えてもいいんじゃないかと思い、大型自動二輪の免許を取得しました。
次のバイクの選定
大型自動二輪の免許を取得してバイクの選択肢が広がったので、大型も視野に入れ以下のポイントを重視してバイクをピックアップした。
- 高速巡航で負担が少なく快適なこと
- 積載性が高いこと(Hornet時代から使っていGIVI箱が使えるとなおいい)
- 比較的軽いこと(装備重量210kgくらいまで)
- スポーツ性があること
要するにツアラーです。そこから絞り込みを行って、以下のバイクに絞った。
- MT-09 TRACER
- HONDA CRF1000 Africa Twin
- HONDA 400X
- SUZUKI GSX-S1000F
さらに絞り込みを行ってMT-09 TRACERとCRF1000 Africa Twinに絞り込みました。
しかし、この検討をしていた頃はCRF1000 Africa Twinが発売されてから間もなくで、さらに、熊本地震の直後ということもあり、注文してもいつ納車されるかがわからない状態でした。
そんなこともあってMT-09 TRACERを市街地で試乗、ついで自宅の駐輪場への取り回しも問題ないことを確認して、MT-09 TRACERに決めた。
納車から30ヶ月乗り続けたインプレ
まえがきが長くなったけれどここからが本編。
MT-09 TRACERを2016年6月に購入して、30ヶ月乗り続けたインプレをまとめてみようと思う。
MT-09 TRACER('16)のいいところ
MT-09 TRACERはMT-09をベースにしたツアラーよりのモデルなため、良い点はやはりツアラーの特性に準じたポイントが挙がってきます。
- 高速道路での快適性
- MT-09譲りの軽快性、トルクフルなエンジン
- ツアラーモデルならではの積載性、純正オプションの豊富さ
高速道路での快適性
MT-09に比べて、MT-09 TRACERはスクリーン、カウル、ハンドガードがデフォルトでついています。
スクリーンの高さはスライドすることで変更することができるが、身長172cmの私の場合、一番高い位置にセットしたときにはヘルメットに風が当たるくらいで胴体にはほとんど風は当たらない。Hornetのときには胴体でも風を受けながら高速道路を走っていたため、疲労がかなり軽減されるようになりました。なお、ハンドガードの効果についてはあまり実感していません(きっとあるはず)。
MT-09譲りの軽快性、トルクフルなエンジン
MT-09 TRACER('16)はMT-09をベースに各種ツーリングに適した装備が追加されているものの、装備重量が210kgと車体の大きさの割に軽量な部類に入ると思います。エンジンをかけて走り出すと、もともとの車体の大きさを忘れてライディングを楽しむことができます。
ブレーキの性能もHornetのときと比べると制動力が高く、峠の下りでも安心してブレーキをかけることができるのは嬉しいポイントでした。
エンジンについては、排気量845ccで、最高出力は110PS/9,000RPMとかなり高回転域でパワーを発揮するエンジンという印象。高速道路で多用する回転域は3,000~4,000RPMなのでHornetのときと比べると半分以下の回転数になり、振動や音の負担も減ったため防風性能の向上と合わさって高速道路での走行がかなり快適になりました。低速トルクも十分で、信号で停車するときにギアを落とすのを忘れて6速で発進してしまったときもエンストせずに加速できます。また、ABS、TCS、D-MODE(走行モード切り替えシステム)を搭載しており、D-MODEではマイルドな走行モード(B)も用意されていて大型初心者としてはかなり安心できる機能です。現在ではかなりアクセル操作にもなれてきたので基本的には標準的な走行モード(STD)しか利用していないけども...
ツアラーモデルならではの積載性、純正オプションの豊富さ
積載性の高さはツアラーモデルということもあって期待していたところですが、側面についている荷掛けフックの機能性やタンデムシートの大きさ、形状の良さもあって積載はしやすいです。おかげさまで割といい加減な選別で多くなった荷物でも積載できます。GIVIのフィッティングパーツも出ているのでもともと使用していたGIVI箱を流用できたのもありがたい。
純正オプションはスライダーとグリップヒーター、サイドバッグを使用していますが、グリップヒーターのON/OFFは別途スイッチを追加することなくハンドルにもともとついている操作ボタンでメータ上のステータスを見ながら操作できるので、ハンドル周りが肥大化しない点がGood。
サイドバッグについては別の機会にまとめようと思う。
それとセンタースタンドがデフォルトでついているので、チェーンメンテのためにメンテナンススタンドを用意する必要がないのも良い点でした。
MT-09 TRACER('16)の気になるところ
ハンドルが遠い&幅が広い
MT-09 TRACER('16)の全幅は950mmで、それはハンドルによるものです。Hornetの全幅が740mmなので210mmも広くなっています。あと、ハンドルも少し遠くなっています。あとハンドルの絞りがあまりないこともあって、私の場合、手にかかる荷重が親指の付け根あたりに集中し、長時間ハンドルを握っているとすこし痛くなってきます。
それとハンドルが幅広で遠いため、バイクに跨がらずにバイクの押し引きをするときに、右手が遠いことと、車体の大きさもあって取り回しがし辛いと感じます。
ただし、2018年モデルのTRACER900では全幅が850mmになり100mm短縮されています。そのためハンドルポジションについては改善されています。ディーラーで2018年モデルに跨がらせてもらいましたがかなり楽になりました。
クラッチが割と重い
MT-09 TRACER('16)はワイヤー式のクラッチなこともあって割とクラッチが重いです。
クラッチの重さ、足つきの悪さが相まって、高速道路の渋滞でスタート・ストップを繰り返すことになると結構疲れます。
ただ、2017年モデルからはアシスト&スリッパークラッチの機能が追加されたことで緩和されている模様。ちなみに旧モデルのMT-09 TRACERにも2017年モデルのアシスト&スリッパークラッチのパーツをつけることができるそうなので、そういった方法で解決することはできるかもしれません。
まとめ
MT−09 TRACERは高速メインのロングツーリングの機会が多い場合はベターな選択肢だと思います。自分にとってネガな部分が最新型では解消されているので、最新型は更に完成度が高く、正直うらやましい!
現在乗っているMT-09 TRACERは初回の車検が近づいていて、消耗部品の交換とかも増えていくので今後、どうやって付き合っていくかも考えねば。